仏さまの仕上げに開眼をします。

おそらく制作過程でいちばん緊張する場面でしょうか。

見てるほうもね。

木地の仕上げであっても、彩色や截金、金箔の仕上げであっても最後に髪の色をぬって、さあ、開眼なんですね。

眉毛と上瞼のライン、白眼と瞳、唇に朱をいれます。

必要に応じてお髭もいれます。

玉眼という目の部分にガラスの目を嵌める場合は内側から瞳を入れますておきます。

白眼には白い綿を使うのですよ。

昔ながらのやり方です。

いづれもなかなか難関なのです。

如来や菩薩の綺麗な山形の眉もあれば、
お不動さまなど粗々しい忿怒を表現する凛々しい眉もあり
七福神のお爺さんのような眉も描いたりします。

白目と黒目のバランスも微妙なところで仏さまの性格に沿って加減が必要てす。

唇もまたしかり。

やり直しがほとんど出来ないとわかっているので余計に緊張するよね、普通は。

私もやらないではないですが仏所では、真やさんにいつもしてもらってます。

絵なら描けるんだけどなー。


両手をつくります。

全体的にカタチが詰まってきて袖口もいい具合になってきたので、そろそろかな。

阿弥陀さまなので一指をまるめて親指を添える手ですが、この場合はいわゆる人差し指を曲げる上生のカタチをとります。

如来の手には縵網相(まんもうそう)といって水掻きが有るとされるのでモチロン水掻きのような膜もつけます。

小さな手ですが右と左をバランスよく揃えながら身体に合うようつくっていきます。

手は美しいところでもあるので、出来ていくのが楽しいんですよ。

手首から手の甲、指先へのアプローチや指の動かし方など、小さくても工夫するところはいっぱいあります。

思い描くカタチになるよう彫刻刀を動かしていると時間を忘れてしまいます。





截金のお仕事です。

完成間近の仏さまの腹部のあたりですが、実は仏所でお修理のためお預かりしているのです。

なので、内部はけっこう古い仏さまなんですよ。

まだ手を付けてない袖口の手首に、材の古さを偲ばせています。

かつての快慶の阿弥陀さまのような仕上がりを想定して金粉で仕上げた上に截金を施すという趣を凝らした技法です。

いつもの截金に比べてやりにくさも倍増との事。

私がやるわけでもないですが想像に難くないのは理解できます。

それを乗り越えて出来上がった美しさに驚くと同時に先人の荘厳することのレベルの高さに心を動かされますね。

こうやって古かった仏さまも新たなパワー得て働いてくださるのですよ。


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