これから制作する誕生仏の粘土原型です。


そう、生まれ出たその瞬間から、モノゴトは古くなっていきます。

仏像も例にもれずですが、経年したからこそ素晴らしくなってゆくのもまた、仏像でしょうか。

汚れや劣化もなんとも言えないアジとなって
より神秘的になられてる仏さまたちです。

ただ博物館などの施設に入ってしまわれると、文化財いわゆる美術品になってしまう事が少し残念ですね。

明るいところで前後左右観れるのはありがたいですけど。

お寺で大切に安置されている仏様に出会うとほっとします。

そういう意味では奈良など古くからある伽藍にきちんとおられるのって、すごいなぁと。

劣化していくことを止めることは出来ませんので、今残っている古い仏さまたちもそれなりにケアされてきたワケです。

特に木彫においては完全な姿で残ってるのは少なくて、間で誰かが修理しています。

よくあるのは、台座光背が後年のもの。
手指、持ち物などは、壊れたり失くしたりしやすいので、修理されていたりといろいろです。

テキトーな修理をされているのもあって笑って(ごめん)しまう事も。

一番悲しいのは、ほったらかされてばらばらになった仏さまでしょうか。


仏所では、新しい仏様をお造りすることが主ですが、お修理することもまた大切なお仕事です。

仏様はたいてい暗い奥まったところにおられるので、気のつかない間に思いのほか傷んでいるものです。

ネズミに齧られるなんてけっこうある事だし、木で出来てるので中が虫喰いになってたりと
黙っておられますが、ツライ状況になってたりするのですよ。

で、それぞれ事情に合わせてお直しをします。
中から納入物が出てきたり、内側に何やら墨で書いてあったり
当時の仏師の彫りあとの素晴らしさを垣間見る事は、お修理の面白いところでしょうか。

ばらばらになったパーツをパズルのように根気良く合わせて元の形に戻して行き
昔の修理が適当でない場合はやり直し
無い部分は作り、当たり前の元の姿に戻って頂くべく、持てる技術を駆使するのも仏師の役割です。

新たに彩色を施したり漆箔をした後、開眼をすませると、みちがえるようになったお姿に

これはどこのどなた?

と思うくらいパワーを取り戻し、また皆のために働いてくださるのだなぁと思うのです。

また少し古くなった感じが必要となれば、古色仕上げにするときもあります。

どこを直したんだ⁈

というくらい
直した事がわからないようにするのが仏師や彩色師の腕の見せどころかな。

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