真夏の暑い季節に「ろくどさん」と言って
六道まいりというのがあります。

夕方涼しくなってから出かけるのがお決まりになっていて
五条通りの鴨川東あたりから東大路にかけてずらっと並ぶ陶器市を見ながら歩いていきます。

五条から北へそれて六波羅蜜寺へ参りそのままさらに北へ向かうと
六道の辻と書かれたに石碑を左手に曲がるとお寺の入り口があります。

この西福寺には子供の時から何度も訪れています。

こちらの小さな寺に入ったとたんの何とも言えない感じが面白くて、この時期になると出かけたくなってしまいます。

ここでは地獄絵図や檀林皇后九相図の怖くて
結構グロいのが拝見できるんです。

がしかし、なぜか入ったらやけに暗くてサッパリ見えません。

え?停電?!

ついさっきまで点いてたんだけどねぇ。との事

懐中電灯で一つひとつ照らしながら
ご詠歌をBGMに地獄絵図を見るのもまた、なかなかムードあります。

以前は確か肉筆のがあったのですが、レプリカの物になっておりました。

とはいえ何度も見た九相図も地獄絵図も
やはりキモチワルいなー。

怖いもの見たさで何度も来ています。

この少々小さめのお寺には入り口から妖しい気配がギッシリ詰まっていて

濃い暗闇に目を凝らしながも、見てはいけないモノを見ちゃったらどーしよー?なんて考えながら門を後にします。

お寺の向かいには、幽霊の子育て飴なるものを昔から売っております。

東へ行くと六道珍皇寺。

閻魔様にご挨拶を申し上げて
小野篁の話に平安時代へタイムスリップはいかがでしょうか?




法隆寺と四天王寺。

ともに聖徳太子の御寺として名高いお寺です。

創建は、わずかに四天王寺の方が古くはあるものの

かたや奈良の斑鳩に

かたや大阪の難波宮の近くに

1400年の歳月を超えてお太子さんのお寺は存在します。

法隆寺は、今なお当時の姿を残して世界遺産にまで登録されておりますが

四天王寺は、災害や大戦の憂き目にあい、当時の様子を再現するべく尽力されています。


いずれにしろ、この長い歳月を乗り越えてこの二つのお寺がある事が凄いなとおもうのです。

当時の姿を守り続けて今日まであり続ける事は
いろいろな条件をクリアしてきたからこその結果であったし
いにしえの人々の思いがあればこそですよね。

再現した姿もまた、当時の人々の強い思いの結果であるわけで

1400年にもわたって聖徳太子の思いが受け継がれ続けていることに、何度訪れても感動するのです。

たまたま日を空けずに四天王寺と法隆寺を訪れて、余計にそういう思いを強く持ちました。

お寺には、聖徳太子さまの二歳像から始まっていろいろな歳のお姿がつくられています。

仏教を日本にもたらしてくれたおかげで
今の私たちも仏さまをおつくりする事ができるのだなと感謝しつつ

ホントにお会いしてきたような気がしています。





醍醐からさらに南へ行くと日野というところがあります。

街道を左手に曲がって山に向かうと法界寺があります。

随分と前に父と一度訪れたことがありました。

日野薬師と言ってお薬師さまが有名ですが
私の目的は阿弥陀堂にあります。

藤原時代の創建で平等院鳳凰堂と同じ頃にこのお堂は建立されたとあります。

鳳凰堂の中心にあたるお堂の部分のみがあると想像していただくとわかりやすいかな。

中はもちろん阿弥陀さまがおられます。

ほわっーとしたお顔で平等院の阿弥陀さまとも良く似てらっしゃいます。

お堂も国宝なら阿弥陀さまも国宝ですが
あまり観光客も来ないので、ゆったりとお堂を独り占め?する事ができます。

平等院のように沢山の雲中供養菩薩はおられませんが、内陣の上の漆喰の壁には
飛天の壁画があります。

この壁画、完全なものとしては日本最古とあります。

以前も壁画を見に来たのでしたが、日本最古とは知りませんでした。
すごかったんです、じつは!

結構上の方だし、ずいぶんと傷んでいるので
ハッキリしないものの当時の美しさを想像しながら時を過ごしました。

お堂から青々とした蓮池が望め、風に揺らめく若々しい蓮の葉の群れが、なんとも心地いい時間でした。

お薬師さまはご開帳されてませんが、阿弥陀さまはいつでも会えますよ。


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