つづきです。

で、何が出てきたか。


巻物が4点と、何やら包みがひとつ入ってました。


外側を裂地で仕立てた巻物は軸先が水晶で作られてるこったもの。


ボリュームのある巻物も軸先が水晶です。


小ぶりの巻物。


墨書が見える巻紙。


そして包み。


この中に何が書かれているんだろう。


内容によっては、仏さまの来歴やなどわかる事があるかもしれません。


ご住職によってそろそろと巻物のひもを解き中を確認していきます。


みんな息を呑むようにして見守るなか

するすると丁寧に広げていきます。


なんと!


まばゆい金も鮮やかに紺紙の上をお写経の文字が光ります。

300年以上も前に書かれたとは思えぬほど、金泥の輝きは美しく書きたてのようです。


丁寧に観音経が書かれていてます。


ご住職は黄檗宗で観音経をあまり読むことが無いのになぁ、と言われて一同首をかしげます。


御本尊は釈迦牟尼として祀られているわりには、南無阿弥陀と書いた紙で守られているのも不思議です。


うーん。

では、次いきます。


ボリュームのある巻物を開けていきます。


今度のもお写経です。


雲母引紙(きららびきかみ)に、金泥で書いてあります。

なんとも上品に長々と書かれているけど、なんのお経かわかりません。


そして、小ぶりの巻物は仮名文字でたくさんなにやらしたためられています。


読めなーい。


あと般若心経と、南無阿弥陀の墨蹟でしょうか。


南無阿弥陀?

お釈迦さまでなく、阿弥陀さま?


これにはお名前や落款があるのでどなたのものかわかるかも。


お写経には名前が書かれて無いのが残念ですが、紺紙に金泥などはそれなりの身分の方のものと思われますよね。


いずれにしても紙をつなぐ、ノリも劣化してはずれていたり、多少の虫食いもあるので

ご紹介頂いた宇佐美修徳堂の宇佐美さんに、持ち帰って調査をお願いすることになりました。


あ、そうそう。

包みがありました。

中は炭化したもののようです。ぽろぽろとした黒いかたまりが入っていました。


なんなんでしょうね?


まだまだ続きます



 

お修理のためにお預かりしていた仏さま。

 

いよいよ取り掛かるのに、中から音かすることから底板を外す作業を始めました。

 

漆を塗った底面をめくってびっくり。

一面に、南無阿弥陀と墨書きされています。

それが幾重にも重なっているのです。

 

これはあやしい。

 

どうやら全身南無阿弥陀と書いた紙に包まれてから漆が塗られいたようです。

こういうのは、見たことない。

 

紙には柿渋が塗られた感じです。

湿気が入らないようにしたのでしょうか?

 

ますますあやしい。

 

像高60センチ程の座像なので、たいてい中は空洞です。

底板がぴっちりはめ込んであります。

 

うーん。

これは何かありそう、な気がする。

出てきたんです!

 

胎内に納入品が入れられていたんです!

 

由緒あるお寺ですが江戸時代の仏像なので

歴史的な評価は決して高くはありません。

 

とはいえ創建は平安時代であり、350年程前に現在の寺のありよう(当ブログ"二つの寺"でふれています)になりました。

 

本尊は当時から表面的な修理のみに済まされていたんですね。

 

中に入っているのを確認した時はもう、トリハダものです。

 

おー!!!

慌ててお寺や関係者の方に連絡したりと大騒ぎです。

 

中には大小の巻物が四つと、なにやら怪しげな包みがひとつ。

 

勝手に開ける訳にはいかないので、関係の方を待つことに。

 

で、いよいよです。

 

仏像の専門の大学教授に来訪いただき、お寺のご住職にそろそろと巻物の紐を解いてもらいます。

 

なにが書かれてたか?

                                   次回つづきます。

 

 

      普賢さまの白象


象、獅子、水牛、孔雀、ガチョウ、蛇、狐
などなど、
仏さまの、チカラの象徴として、動物たちが登場します。

多くは、その上に乗っかるスタイルですね。

もちろん誰でも適当に乗せればいいわけではなく、決まりはあります。

普賢菩薩は、白象
文殊菩薩は、獅子
大威徳明王は、水牛
孔雀明王は、孔雀
などなど

軍荼利明王は、たくさんの手に蛇を巻きつけたりなんかして

仏さまはともかく動物たちは子どもたちにウケます。

大人に連れられ展覧会に来てくれたとき、仏さまを乗せてるほうのぞうさんなど動物たちにとても反応してくれます。

現実から少しデフォルメされたユニークな動物たちは、この世ならぬ仏さまの世界を身近にしてくれます。

このおかしみのある動物たち。

象やライオンなど見た事のない昔の仏師がつくるからリアリティーのないカタチになったとしたら
ホントのところを知ってリアルにこしらえることもしてみたのです。

が、これが合わないんですよー。

なんだかなー。

仏さまを乗せるべきカタチがあることで並の動物たちではないチカラを感じさせてくれるのですね。


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