普賢さまの白象


象、獅子、水牛、孔雀、ガチョウ、蛇、狐
などなど、
仏さまの、チカラの象徴として、動物たちが登場します。

多くは、その上に乗っかるスタイルですね。

もちろん誰でも適当に乗せればいいわけではなく、決まりはあります。

普賢菩薩は、白象
文殊菩薩は、獅子
大威徳明王は、水牛
孔雀明王は、孔雀
などなど

軍荼利明王は、たくさんの手に蛇を巻きつけたりなんかして

仏さまはともかく動物たちは子どもたちにウケます。

大人に連れられ展覧会に来てくれたとき、仏さまを乗せてるほうのぞうさんなど動物たちにとても反応してくれます。

現実から少しデフォルメされたユニークな動物たちは、この世ならぬ仏さまの世界を身近にしてくれます。

このおかしみのある動物たち。

象やライオンなど見た事のない昔の仏師がつくるからリアリティーのないカタチになったとしたら
ホントのところを知ってリアルにこしらえることもしてみたのです。

が、これが合わないんですよー。

なんだかなー。

仏さまを乗せるべきカタチがあることで並の動物たちではないチカラを感じさせてくれるのですね。

      製材されたもの


どんな木を使いますか?

仏所に見学に来られたかたのほとんどがこの質問をされます。

では、仏像にとって材料となる木は
何を重要とされるのでしょうか?

まずはよく使う檜から。


それも木曽檜。

そう言われて、おおスゴイと思われるのは建築関係の方くらいですかね。

檜はもちろん木曽以外の土地 ( 九州、四国、本州は福島県あたりまで ) で広く分布していますが、
木曽檜は、檜の中の檜なんです。
ブランドですね。

自然の厳しい木曽で育まれた檜は、香りの良さはもちろんのこと
そのキメの細かさと色合いの美しさ
狂いの少なさを特徴とし、また彫刻に適した柔らかさがあります。

まっすぐに目が通っているので、寄せ木づくりにしたりできます。

楠は個人的に良く使います。

ノミを入れた時の感触 (めちゃカタイときもあり ) と、飛び散るように香るスーッとした香りがとても好きです。

独特の木目で、いろいろな方向から刃先が入ってくれるので私のつくりたい作品には向いているのです。

比較的暖かい地方 (九州、四国、本州中南部
)に分布しており飛鳥時代にすでに仏像に使われています。

榧(かや)も必要に応じて、特に小さく細かな彫刻の仏像に使います。

少し前までは、インド産の
老山白檀を良く使ってたのですが、
原木の輸入が無くなってからは材料自体が希少価値の高いものとなってしまいました。

いずれの材にも仏像にとっての大切な共通点があります。

それは古くから言われていることで

とても大切な事なんです。

仏像は香木でつくること。



       唐草の蔓のところを進めています


時間の合間を見て、去年仕上げた聖観音の光背を彫っています。

本体が楠なので光背も楠の木です。

光背の形もいろいろあります。
大きく分けて円形、宝珠形、舟形とあります。

デザインにおいては輪光や放射状に射す光をあらわした針後光や水煙や唐草などなど、懲りだしたらいくらでもバリエーションはあります。

仏像というと、本体そのものばかり語られがちですが台座と光背が揃ってこそ、その世界観が完全なものとなります。

今回の観音さまには舟形がいいなと、舟形の透かし唐草のデザインでいこうと決めてました。
台座はもちろんすでに出来上がっているので
全体を鑑みての選択です。

作りかたもいろいろあるなかで、楠なので真ん中合わせの方法になりました。

実寸の図面を作り、適当な寸法に木取った材をかたどって船形のかたちにしていき
唐草光背のデザインを写しとり、透かしのところは抜いてしまい、と、結構手間ですよ。

で、やっと唐草を彫っていくのですが。

ここからは楽しいはずなのに、いかんせん、固いんだなこの木。

香りの良い楠は好きな材なんですが、この楠はチョットクセの強いやりにくい材なのです。

綺麗に出来上がったすがたを想定しながら、コツコツ気長に彫っているのですよ。




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