神代杉などに代表されるように、湖底などの泥のなかに千年、2千年と埋れたままになっていた木のこといいます。

なんとも言えないグレーがかった茶色と言うのでしょうか。

長ーい時をかけて出来上がった色ですから
普通のとは違った美しさがありますね。

欅や楡などもありますが、これは桧の神代なんです。

あまり出会うことがないのですが、ずいぶんと前にいただいたのをやっと使おうという気になりました。

小さいものでしたので、何がつくれるかなと迷っておりましたが、やっぱり誕生仏。

お釈迦さまがお生まれになった時の姿ですね。

普通の桧とは違って刀の感触が柔らかく、ヘタをすれば潰してしまうのを、目にそって優しく削っていきましょう。



1月24日より銀座シックス、6階の蔦屋書店の日本文化エリアに松久宗琳仏所の仏像の展示をしています。

蔦屋書店さまから日本の仏像を展示したいとのリクエストから実現しました。

新しい書店の在り方として、書籍だけでなく、関連した現物を展示することで、より一般の方々に興味を持っていただけるなどの狙いがあります。

私たち仏師にとっても、現代でもなお真摯に仏と向き合う仕事をしている事をいろいろな方々に知って頂くよい機会になるのではと、楽しみにしています。

蔦屋書店のスタッフさんをはじめ、私たちの仕事をよく理解して頂いている方々の協力を得て良き展示となった事に、深く感謝いたします。

この展示は、半年の期間を予定をしております。


不動明王を始めとする明王の類には必ず火焔の光背を描きますね。

まして周りから囲う大火焔となると、なかなかのパワーを感じさせます。

全てのワルいものや、その根源となるものまで、これでもかという程焼き尽くす。

もちろん尊像自体も武器になる金剛杵や剣や弓矢などを持ち、恐ろしいことこの上ない姿だったりします。

護摩を焚かれたときなどに感じる容赦ない焔の勢いや熱さを思い出しながら、様式化された仏画としての火焔に投影していきます。

画面上では、大抵向かって右上部方向に燃え上がる焔を丹や辰砂などの赤い絵具で描いていきます。

アクセントに墨や金泥などもよく使います。

焔をくねらして、おどろおどろしい業火のイメージを鮮やかに表現するのに、カタチのない焔にカタチを持たせ描くことの楽しさは仏画の醍醐味でもありますね。


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