仏像をつくる、描くということはどういうことなのでしょう。


1400年以上も前からある仏さまのイメージは大きく変わる事はありません。


どこかの誰かが仏さまをつくっていたのですよね。

あたりまえなんですけど。


私に限らずこの国に生まれたなら、

多かれ少なかれ仏さまに出会わない人はいないのではないでしょうか。


私はたまたま仏さまをつくる家で育ちましたので、

いつの間にか仏の姿というものが刷り込まれて私の中にありました。


仏さまのイメージを現すことを目の当たりにしてきたことで、

なんの気負いもなく描く事への一歩を踏み出せました。


過去の魅力的な仏像や仏画をトレースすることは、技法を知る上で大切なことです。


同時にその神秘的な世界にこころを馳せ、表現するに必要な何かをつかみたい。


約束事はあるものの、仏さまの世界は無限に広がります。


いろいろなお経に説かれる仏さまは

優しかったり眉をひそめるたり、すごく怒ってたり

ただ、いずれも大切なことは


らしさ    仏らしさ


誰がみても仏さまと感じる。


なんだかよくわからんけどいいなと思える。


それって

うまいとかへたとか

キレイとかキタナイとかそういう価値感を超えたところにあるのだなと。


古くから残された仏さまは、目の前に出会えることがもう奇跡なのです。


その奇跡に私は感動するのだなぁ。





つづきです。

で、何が出てきたか。


巻物が4点と、何やら包みがひとつ入ってました。


外側を裂地で仕立てた巻物は軸先が水晶で作られてるこったもの。


ボリュームのある巻物も軸先が水晶です。


小ぶりの巻物。


墨書が見える巻紙。


そして包み。


この中に何が書かれているんだろう。


内容によっては、仏さまの来歴やなどわかる事があるかもしれません。


ご住職によってそろそろと巻物のひもを解き中を確認していきます。


みんな息を呑むようにして見守るなか

するすると丁寧に広げていきます。


なんと!


まばゆい金も鮮やかに紺紙の上をお写経の文字が光ります。

300年以上も前に書かれたとは思えぬほど、金泥の輝きは美しく書きたてのようです。


丁寧に観音経が書かれていてます。


ご住職は黄檗宗で観音経をあまり読むことが無いのになぁ、と言われて一同首をかしげます。


御本尊は釈迦牟尼として祀られているわりには、南無阿弥陀と書いた紙で守られているのも不思議です。


うーん。

では、次いきます。


ボリュームのある巻物を開けていきます。


今度のもお写経です。


雲母引紙(きららびきかみ)に、金泥で書いてあります。

なんとも上品に長々と書かれているけど、なんのお経かわかりません。


そして、小ぶりの巻物は仮名文字でたくさんなにやらしたためられています。


読めなーい。


あと般若心経と、南無阿弥陀の墨蹟でしょうか。


南無阿弥陀?

お釈迦さまでなく、阿弥陀さま?


これにはお名前や落款があるのでどなたのものかわかるかも。


お写経には名前が書かれて無いのが残念ですが、紺紙に金泥などはそれなりの身分の方のものと思われますよね。


いずれにしても紙をつなぐ、ノリも劣化してはずれていたり、多少の虫食いもあるので

ご紹介頂いた宇佐美修徳堂の宇佐美さんに、持ち帰って調査をお願いすることになりました。


あ、そうそう。

包みがありました。

中は炭化したもののようです。ぽろぽろとした黒いかたまりが入っていました。


なんなんでしょうね?


まだまだ続きます




初めて上関に参りました。


瀬戸内ののどかな海と島々の景色は

なんとも気持ちの良いものです。


小さな漁港で車をおり

並んだ民家のあいだから細い階段を上へ、上へと上がって。


はァー、ついたー。


海の見える小さいながらも

なかなか雰囲気のある真言宗のお寺です。


若い福嶋住職はこちらに来られて8年とはいえ

上関愛にあふれ、熱ーい思いを語ってくださいます。

語り出したら止まらない!


聞くほどに歴史ある土地がら

古くから伝わる伝説

今でいうパワースポットの再発見!


こんなところ(失礼)にこんな面白いところが!


自らの感を頼りに前に進んで行かれる頼もしいご住職に惹かれて遠方から来られる方々の為にこれまた

熱ーいお護摩を焚かれ

皆のため、世界の為に祈っておられるのです。


不思議の地、上関は神の席とおっしゃるように神様が選んでお出ましになってもおかしくないところでした。

      御神木です。


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